えー、以前「打たれ強さについて語りたいー」的なことを書いたんですが、それです。
最近選手査定について書くということがポコポコありますが、もしかしたらシリーズ化するかもしれないです。出力したいときが来たら適当に出力します。
今回は打たれ強さと乱調と調子極端について。
打たれ強さと乱調と調子極端、と一見それぞれバラバラな感じに見えますが個人的に共通項があるので同時に語っていきます。
またタイトルにはないですが打たれ強さを語る上で対ピンチという特殊能力は避けて通れないので一応そちらも言及していきます。まあ避けて通れないというよりは「避けて通ることが出来ない土壌が出来上がっているため」と言ったほうが正しいんですが。
また査定について書いていますが「こうしろ!」という話と言うよりは個人的な思考を出力して公開して各々の査定の考えとかを深く思考して欲しい的な感じで書いているので別に従わなくていいです…。
打たれ強さについて
まず、打たれ強さの効果について見てみましょう。
能力ランクが高いほどピヨリ状態になりにくい(低いほどなりやすい)
です。Aが一番ピヨリ状態になりにくくてGが一番なりやすいんですね。
ピヨリ状態とは投手が打ち込まれたときに陥る状態のことでスタミナ残量に関わらず能力が大幅に落ちる状態のことです。ピヨリ状態には2段階があり、黄色の星が頭に浮いて目が回っている状態が第一段階、銀色の星が頭に浮いて今にもぶっ倒れそうな風貌になっているのが第二段階です。
回を跨いだら回復しますが第二段階に至っている場合はその試合では二度と回復しないためよっぽどの理由がない限り選手を交代すべき状態になります。
で、このことと「打たれ強さ」というネーミングから打たれ強さの査定にはLOB%という指標が使われることが多いです。
LOB%というのはセイバーメトリクスの一つで、残塁率を表す指標として提唱されたものであり、「ランナーを帰さない粘り強さ」を測るものです。LOB%の測り方は以下の通り。
LOB%は高いほど良く、粘り強さを測ることからか被本塁打が多い選手には本来の残塁率よりも高めの数字が出るようになっており、選手によっては100%を超える場合もあります。
「打たれ強さ」と「粘り強さ」という語感が似ていることや「打ち込まれたら能力が大幅に下がる」ということから「打ち込まれる投手は残塁率が低い」ということに繋がって打たれ強さにLOB%が使われているんだと思います。
が!!!個人的にはこれはどうやねん的な気持ちがありまして、それをババーっと書いていきます。
ただしリリーフに関しては別にLOB%を使ってもいいんじゃないか感があるのでそれについても後ほど書きます。
残塁率は対ピンチの範囲
まずLOB%は残塁率を表した指標です。残塁率とは「どれだけ走者を本塁帰還させなかったのか」という数字であり、失点に大きく影響される数字です。
で、「走者を本塁帰還させない」というのは打たれ強さというよりも対ピンチの役割じゃないのかと思っています。そんなことを言うと「対ピンチは得点圏被打率で測ればいいのでは?」という反論が聞こえてくる(幻聴)んですが、得点圏被打率を用いるのは対ピンチの発動条件が得点圏であることと「得点圏に安打を浴びない=失点が少ない」という図式が出来ているからです。前にも同じような話をしましたね。そうです再放送です。
更に言えばLOB%が低い投手は得点圏被打率も悪くなりがちだと思う(検証はしていない)ので別のランク制特殊能力を同じような指標を使うと強くなりすぎるor弱くなりすぎるんじゃないかという懸念もあります。
「ランナーを帰さない」というのは対ピンチの役割であって打たれ強さの役割ではないんじゃないでしょうか。
打たれ強さの役割
「じゃあ打たれ強さの役割ってなんやねん」って話になると思うのでその話をしていきます。ただしかなり概念的な話になって数字で解決しづらいのでそこは覚悟しておいてください。
打たれ強さの役割を話すのにちょうどいい感じの例があるのでご紹介します。
2018年6月15日のDeNAベイスターズの東投手です。ちなみにオリックス戦です。
この日の東選手は初回に4失点を浴びる立ち上がりでしたが2回から5回までは打者3人で締める怒涛のピッチングを見せて6回途中で捕まるまで投げ続けて計6失点でした。
個人的にこれが「打たれ強さ」だと感じていて、まず打ち込まれても次の回からキッチリと締める「修正力」の高さ、次に打ち込まれても投げ続けるイニングイーターとしての「持続力」。これが打たれ強さというものなんじゃないかと思ってます。
この試合は実際に見て「これが打たれ強い選手か!」となったのでちょうどいい例としてストックしています。贔屓であるオリックスじゃないのがミソですね。
ただ個人的に「修正力」というものをキッチリと定義できないので実際の試合やスコアを見て判断するしかないんですが、武器となる変化球が複数ある選手や投球スタイル?が複数ある選手は修正力が高いんじゃないかなーとか思っています。実際はどうかわからないですが。
次にイニングイーターですね。これはスタミナとの兼ね合いもあると思いますが先発で打ち込まれても安定してイニングを食ってくれるというのにいいんじゃないでしょうか。
中継ぎについて
上述したのは基本的に先発の話です。中継ぎに関しては対ピンチの役割とLOB%のカバー範囲が少しズレるので打たれ強さをLOB%で測ってもいいんじゃないかと思っています。が、あまり極端に査定するのは控えたほうがいいと思います。
まずリリーフ投手というのは回の途中から登板することもあり、現在のプロ野球ではあまり回を跨がないことや打ち込まれたら降板する可能性が先発と比べて非常に高いという特性があります。なので上述の「修正力」や「イニングイーター」を測ることが非常に難しいです。
また先発での被出塁は自身の責任なので残塁率であるLOB%は本塁生還を許さないことを期待される対ピンチと密接な関係がありましたが、リリーフは回の途中で登板した際に得点圏に走者を背負っている可能性もあります。なのでリリーフの対ピンチを査定する際は素直に得点圏被打率が存在するならそちらを使用することが好ましいということになります。(自身の失点と無関係なチームの失点になるため)
なのでLOB%を使用するというのも手だと思います。
乱調や調子極端について
え!?ここで何故乱調と調子極端が出てくるの!?となると思いますが、それについて書いていきます。
打たれ強さと乱調
上述したように個人的な考えとして「打たれ強さは修正力」という定義をしています。これは「打ち込まれても次の回から締めることが出来る能力」ということになります。
で、同様に「急に調子を崩すけど次の回には戻っている」という特殊能力があります。そうです、乱調です。
乱調:先発したときランダムでコントロール-20
この区別についても一応書いておく必要があると思ったので書いておきました。
ここに関しては結構単純で乱調は「コントロールを乱す」特殊能力であるため、打ち込まれたというよりは「与四死球でランナーを急に出すことがある」かどうかの判断が重要になります。
無論、与四死球もピヨリ状態に影響するものなので「急にランナーを出すけど引きずらない選手」に関しては乱調+打たれ強さを、「急にランナーを出してそこからズルズル失点する選手」に関しては乱調+打たれ強さをするのがいいかなと思います。
また打たれ強さが悪いと「急に調子を崩す選手」と言うようになって乱調と被りますが、上述したように制球による影響で失点する場合は乱調を、安打などで失点する場合は打たれ強さを下げるというようにするのがいいかなと思います。
打たれ強さと調子極端について
「調子極端」と書いていますが調子安定も含んではいます。
打たれ強さが高いと選手としての安定性が高まるため調子安定と被り、逆の場合は調子極端と被るためそのあたりの問題をどうするのかということについてです。
調子安定・調子極端は試合ごともしくは月別の成績で判断するというアプローチがあるのでそういう手段を取るのも手でしょう。
ただ可能であれば試合ごとの球速や変化球の走りが安定しているかというアプローチをすることが一番最適だと思います。(そこまで頑張る必要があるのかというのは置いておいて)
特に調子極端の選手にこのアプローチは有効だと考えていて、例として挙げたいのがDeNA国吉選手。*1国吉選手は今季161km/hを挙げたことで有名ですが*2日によって最高球速にバラつきがあり、球数が少ないとは言え150km/h台後半を記録するときもあれば150km/hを下回ることもあります。言ってしまえば出力の安定性に欠ける選手となります。(その分出力が高いときには頼りになる選手だと思いますが)
まあ出力が低い試合で成績が落ちるのは当たり前なので成績で見てもいいと思いますが、試合を見ていた場合はこういうアプローチの方がいいと思います。
打たれ強さは出力云々関係なしで「打ち込まれた際に」その後のピッチングがどうなるのかという部分に関わってくる能力だと思うのでアプローチが別なんですね。
出力の安定性に関わる能力が調子安定や調子極端、打たれた後に持ち直すか崩れるかに関係するのが打たれ強さだと思います。
以上です。どういう経緯か「打たれ強さ」について考えることがあって色々考慮していたら乱調とか調子極端とかも密接しているなあと思ってババッと書きました。
なんかちょうどいいタイミングで港の星達さんが打たれ強さをLOB%で査定することについてYoutubeで語ってらっしゃったのでLOB%も含めて書きました。会議のとき同じような話をしたか覚えていませんが、個人的な考えはこんな感じです。
「査定について」という記事がブログ内に存在していますが、一気に書き直す元気がないのと真面目に語ると一つ+αの特殊能力でこれだけの分量が必要になる上に他の特殊能力との兼ね合いも書かないといけないのでこんな感じでシリーズ化すると思います。まあ他に語りたいことが浮かばないのでこれで終わるかもしれないですが。
港の星達さんみたいに動画とか記事で「オレの考えはこうじゃ!」…とまではいかないですが各人が個人的な考えをまとめたものを出してもらったりしたらアンサーソングみたいに書く可能性があるのでどうぞ書いてみてください。
senのパワプロ日記さんが「RADIOやるやで~」と言っているので便乗でラジオみたいなのYoutubeに上げてこれ語ろうとも思ったんですが、喋るのがヘタクソなのと単純に毎日更新をする中身がないのでこっちに書きました。というどうでもいい裏話をして終わりです。