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2年目後期その②です。今回はパリーグの各チームの状況と寸評及び後期に入団した外国人選手、応募した外国人選手の成績を振り返ります。
チーム成績の掲載順は前期の順位になっています。
なおシーズン終了時の成績を掲載しているので一部タイトルが明らかになっています。また寸評ではタイトルも触れますが現段階で明らかになっているタイトルのみの言及に留めているため最多安打などのタイトルを獲得していても言及しないようにしています。
今回から後期の各チーム寸評に加えて各チームの注目選手を一人ずつ選出して成績と能力も見ていきます。これは以前にコメントで「タイトル受賞者から2,3人ピックアップして能力と成長率を~」というのがあったのでそれです。ただし成長率は手間がかかるので見送ります。
なお上記のコメントの趣旨を重要視してタイトル受賞者がいる場合は他の選手に優先して選出します。多分…。
チーム成績(パリーグ)
神戸ブラックコンドルズ
【寸評】
先発陣はエースの大蔵がしっかりと役割を果たし14勝。両リーグトップの投球回を記録して中継ぎ陣に負担をかけなかった。一方で他の先発陣は非常に不安定で3点台中盤がせいぜいと言ったところ。ドラ1の妹尾は21試合に先発出場を果たして防御率3.75と悪くない成績を残したものの援護点に恵まれずに5勝11敗と苦しいシーズンに終わった。
リリーフ陣は前期から引き続いて好調。朱諸珉がセットアッパーとして41HPとしっかりと大本に繋ぎ、大本も守護神としての役割を十全に果たした。またホールドこそつかなかったものの小野里もロングリリーフとしてチームをしっかりと支えた。
打撃陣は昨年から大きく改善。兵頭は率こそ残さなかったものの2年連続30本塁打を記録。昨年は出塁にも苦しんだものの今季は叶井が3割をマーク。市村も規定打席に到達していないものの打率.343と高打率を記録して返すランナーを作った。また今季は4番に関が座り21本塁打を記録。主軸として十分に活躍を果たした。
【注目選手】大蔵 幸人
【今季成績】2022年
25登板(内25先発) 198回2/3 1.86 勝率.700 14勝6敗 0H 0S
完投9 完封5 奪三振179(率8.11) 四球38 死球3 四死球率1.86 暴投0
被本塁打10(率0.45) 被安打169 被打率.227 失点44 自責点41 WHIP1.04
新浜バロンズ
【寸評】
タイトルホルダー祭り。先発陣は三島が最優秀防御率、最多勝を始めとした数々の項目で首位を獲得。アーノルドもリーグトップクラスの好投を見せて2本柱が十分に機能した。一方でそれ以外の先発は厳しく、揃って防御率4.50以上で打撃陣に助けられたものの抑えることが出来なかった。リリーフ陣は昨季に引き続いてサドラーが守護神として機能。他にも田口や市川など多くのリリーフが防御率3.00前後と安定した投球を見せて勝ちに繋いだ。
打撃陣はエアーズが2冠を達成。中軸を中心にホームランも多く飛び出して盗塁も見せて両リーグトップの得点力をマーク。圧倒的な力を見せつける形となった。
【注目選手】ルーク・エアーズ
【今季成績】2022年
143試合 .331(580打数192安打) 38二塁打 0三塁打 25本塁打 119打点 92得点 0盗塁(.---)
86三振 60四球 4死球 0犠打 1犠飛 14併殺 出塁率.397 長打率.526 OPS.923 RC27:7.69
SHIELDS カテナチオガーディアンズ
【寸評】
先発陣は今年は非常に安定して配置転換までして色んな先発を起用したものの打撃陣からの援護が少なく勝ち星には恵まれず。一番貯金を作ったのがリリーフに転向した飯島の貯金4(5勝ただし先発勝利は3勝)という有様。今年も苦しいシーズンとなった。
リリーフ陣は今年は好調。前期は不調な選手も多かったもののミゲルが守護神として復活し26S。手塚遼に至っては7月中旬まで失点がなくそのままセットアッパーとして起用。お得意のジャイロボールで相手打者を封殺した。そのほか須賀も今季は奮起してリリーフながら33回2/3連続無失点を記録。先発陣が機能していただけに登板数こそ全体的に多くないもののその分高いパフォーマンスを見せてくれた。
打撃陣はリーグ最下位の打率なものの昨年から大きく改善。昨年のチーム本塁打王であるD.フランコは今季大不振で2軍での調整を続けていたもののその分昨年不調だった中田が奮起して打率.301を記録し、27本塁打80打点と勝負強さも見せつけた。昨年首位打者寸前まで行ったロナルドは今季は3割を切ったものの主力として十分に活躍。途中加入のカーディフも58試合で13本塁打を放つなどチームに大きく貢献した。
【注目選手】手塚 遼
【今季成績】2022年
48登板(内0先発) 50回0/3 0.72 勝率.667 2勝1敗 20H 0S
完投0 完封0 奪三振50(率9.00) 四球13 死球2 四死球率2.70 暴投0
被本塁打2(率0.36) 被安打39 被打率.213 失点4 自責点4 WHIP1.04
IEGAグリフィンズ
【寸評】
先発陣は今年も不調。エースの中岡は援護点に恵まれずに10敗、一方で前期は援護点に恵まれたこともあって8勝を記録した大橋は流石にその幸運を引き継ぐことは出来ずに後期は3勝に留まった。他の先発投手も試合を作ることがあまり出来ずにふがいないシーズンに終わった。
リリーフ陣は片瀬が奮起。球界両リーグ最多となる75試合に登板してリーグトップの41HPをマーク。しっかりと抑えきれない中継ぎ陣をしっかりと支えたものの今季入団した抑えのバロウズがそれを引き継ぐことが出来ずに10敗。リリーフも課題が見える年となった。
打撃陣は中原が38本塁打で本塁打王を記録して100打点もクリアした。打線は全体的に本塁打は出るものの飛び抜けた成績を記録したのがこの中原のみ。主砲の天野は打率.266に16本塁打と期待された役割を果たせたとは言い難い。一方で黒岩がその代わりを果たしたのか19本塁打を記録。主砲天野のライバルとして名乗りを挙げた。
【注目選手】中原 勇児
【今季成績】2022年
140試合 .239(552打数132安打) 21二塁打 0三塁打 38本塁打 101打点 88得点 1盗塁(.250)
139三振 72四球 8死球 0犠打 5犠飛 6併殺 出塁率.333 長打率.484 OPS.817 RC27:564
みちのくダイナソーズ
【寸評】
先発陣は全体的に若干低調。エースとしての役割を見せたのは千歳だがやはり防御率3.00台はエースとしては物足りないところ。本来のエースである本条も勝ちは稼いだものの安定した投球とはいかなかった。しかし大きく後れを取っている先発は少なく、低調ながらも大きく壊す選手は少なかった。
リリーフも同様に低調ながらも一定の活躍を見せた。しかし今季抑えに回った佐倉とセットアッパーの新助っ人クロフォードは共に失点が多く、任せられた役割を果たせたとは言い難いか。
打撃陣はそれなり。1桁本塁打が多いながらも長打を放てる選手がおり、100打数以上で3割を記録したのは途中から試合に出場したスペンサーのみではあるものの全体的に安定した打率を記録。一方で前期本塁打王だったアンドリューはその後18試合で6本の本塁打を放って両リーグ最速で30本塁打に到達したもののその後大幅に失速。残りの50試合余りで2本しかホームランを放てなかった。
【注目選手】安藤 隆平(アンドリュー)
【今季成績】2022年
125試合 .285(453打数129安打) 18二塁打 0三塁打 32本塁打 85打点 85得点 12盗塁(.800)
93三振 68四球 3死球 0犠打 2犠飛 8併殺 出塁率.380 長打率.536 OPS.916 RC27:7.40
タノウエタートルズ
【寸評】
先発は山中が昨年から引き続いて好調。防御率1.85はリーグ2位の記録だ。しかしそれ以外の先発陣は好調とは言い難く、大宮と吉川は及第点としても外国人勢が大きく足を引っ張る形となった。昨季入団したブーディロン、今季入団したファラとブロウは三人とも借金をこさえて3人合わせて6勝21敗。代わりの選手を見つける必要があるだろう。
リリーフは福田と武田が好調。福田は守護神としての役目をしっかりと果たして31Sを記録。しかし昨季圧倒的な記録を残した水瀬はロングリリーフもあってか今年は打ち込まれることが多く、4敗を喫することとなった。
一方の打撃陣は致命的。塁に出れないことはないものの長打が出ず72本塁打は両リーグ最少。ランナーを返せる選手がおらず、チーム最多打点は鳥谷の59打点で60打点にも届かなかった。投打に課題の見える年となった。
【注目選手】山中 大志
【今季成績】2022年
21登板(内21先発) 170回0/3 1.85 勝率.611 11勝7敗 0H 0S
完投9 完封5 奪三振105(率5.56) 四球52 死球3 四死球率2.91 暴投2
被本塁打4(率0.21) 被安打130 被打率.217 失点35 自責点35 WHIP1.07
愛媛ブルークラウンズ
【寸評】
先発陣はそれなりに安定して好調。エースの小林も昨年には劣るものの安定して試合を作ってHQS率は52%。しかし援護点に恵まれず負け越す結果となってしまった。中村は今季は先発とリリーフ両面で活躍。9勝9Hとチームの苦しい投手事情をしっかりとサポートした。新助っ人のヘイドルフは完全に期待外れ。11敗とチームの足を大きく引っ張ることとなってしまった。
リリーフ陣はあまり好調とは言えず、主要なリリーフ陣は皆防御率3.00以上とかなり厳しく負けを生んでしまうこともしばしば。中村がリリーフに回ったことでマシにはなったとはいえ昨年から引き続いて課題が見えることとなってしまった。守護神であるはずの岩井の防御率5.13は厳しいと言わざるを得ない。
打撃陣は打率こそいいとは言い難いものの長打は多く、主砲の福永は34本塁打、中軸を務めたバーンハートも26本塁打と強力打線を形成できた。下位打線との温度差は激しく上位打線で止まってしまうことが得点力を大きく伸ばせなかった一因かもしれない。
【注目選手】中村 栄佑
【今季成績】2022年
29登板(内17先発) 110回0/3 1.99 勝率.818 9勝2敗 9H 0S
完投2 完封2 奪三振71(率5.81) 四球34 死球3 四死球率3.03 暴投1
被本塁打4(率0.33) 被安打97 被打率.242 失点28 自責点28 WHIP1.19
OKAYAMAオクトパス
【寸評】
昨年に引き続き先発陣の課題が大きく見える1年となった。規定投球回に届いたのは宮永拳のみだが防御率は3.89と安定したとは言い難く、他の先発陣も活躍したとは言い難い。唯一安定した活躍を見せたのは新助っ人のアトキンズだが、来年も契約できるか不透明な状況だ。
一方のリリーフ陣はそれなりに安定。守護神のバスケスがその役割をしっかりと果たして36Sを記録。他にも五島や中原らがロングリリーフもこなして苦しい先発事情を支えた。
一方の打撃陣は昨季と比較すると大幅に弱体化。リードオフマンの鬼頭が3割に二桁本塁打盗塁王と目立った活躍を見せたものの打撃陣が昨年と比べて不振。外国人枠の問題もあり昨年30本塁打だったアキノも出場機会が少なく得点力が大幅に後退することとなった。
【注目選手】鬼頭 薫
【今季成績】2022年
131試合 .325(529打数172安打) 27二塁打 3三塁打 19本塁打 59打点 87得点 45盗塁(.692)
79三振 82四球 6死球 3犠打 3犠飛 8併殺 出塁率.419 長打率.495 OPS.914 RC27:7.73
新外国人選手(後期入団分)
6月25日 コンドルズ ブリントン
【寸評】
赤特殊能力2つのみで基礎能力も凡では流石に結果を残すことは無理だったか。来季の契約もないためそのまま帰国となるだろう。
【寸評】
元はミートA、走力もBだったため詐欺もいいところだが結果だけは残した。平凡な中距離砲ではあるがフランコと比較すると若干マシな気もしないでもないが、やはり年俸3億は高額すぎるためリリースとなるだろう。
7月8日 フロッグス デニス
【寸評】
悪いとまではいわないもののスロースターターと打たれ強さCだけでは厳しいものがあったか。変化量がもう少しあれば安定した活躍を見せられたかも…。
募集外国人の結果
ラム ちばらきロジスドッグス
【今季成績】2022年
73試合 .238(261打数62安打) 8二塁打 1三塁打 6本塁打 34打点 28得点 17盗塁(.850)
57三振 26四球 2死球 0犠打 2犠飛 8併殺 出塁率.309 長打率.345 OPS.654 RC27:3.71
スペンサー みちのくダイナソーズ
【今季成績】2022年
51試合 .326(190打数62安打) 10二塁打 1三塁打 11本塁打 34打点 31得点 9盗塁(.563)
34三振 28四球 2死球 0犠打 2犠飛 3併殺 出塁率.414 長打率.563 OPS.977 RC27:8.15
カスティーヨ 倉敷サンシャインズ
【今季成績】2022年
15試合 .269(52打数14安打) 0二塁打 0三塁打 9本塁打 4打点 5得点 2盗塁(1.000)
5三振 3四球 0死球 0犠打 0犠飛 0併殺 出塁率.309 長打率.269 OPS.578 RC27:3.52
雑感みたいな
パリーグの寸評でした。三島…お前…。明日に全体の記録の公開をしますが、先にネタバレしておくとバロンズがあまりにも強すぎてパリーグは死にそうです。今のうちに弱体化しておいた方がいいと思いますが、オーナーさんとお話なしで勝手にやるのはアレなので話を通すと思います。とは言え今季はかなり上振れたところがあったりなかったりしたのでちょっと考えます。
セリーグの時も書きましたが、外れ外国人(特に投手)を引いたチームがかなり苦しい状況に追いやられています。打撃のいいチームは投手を外国人で入れる→枠の問題で強力な外国人野手を抜く→投手は弱いし打撃は弱くなってるしで負けるみたいな構図になっているのが申し訳ないです。
なお今回は応募外国人選手について書きましたが、初年度ということで書いています。来年以降は特筆すべき成績を残した場合のみ言及します。なおドラフト選手についてはオフ期間かオフと開幕前に来季のドラフト選手と同時に特筆すべき成績を残したルーキーということで言及します。
次回